書類の電子化のすすめ

一枚は薄いが、意外とかさばることも多いのが紙。積極的にiPad miniを活用する前は、かさばる書類を整理するために、大きめのファイルを購入して管理していた。そのため、必要な書類を探すために、よくファイルの中を漁っていた。書類が見つからないことも、しばしば…。

電子書籍や雑誌のように、書類も電子化を進めることで多くの利点がある。もちろん原本が必要な書類もあるが、そうではない書類を電子化するだけで、家の中が見違えるほどシンプルになる。

書類の電子化の利点

書類の電子化を始めて感じたメリットは下の6つ。

電子化すると収納スペースが必要なくなる。しかし、データを消失しないように配慮する必要がある（データ管理への考察の記事を参照）。

OCRとフォルダーの階層化によって、より簡単に必要な書類を見つけることができる。

スキャンされた文字を自動で認識して、PDFファイルに認識した文字を埋め込む技術。誤って認識されることもあるが、検索機能を使って必要な書類を見つけることが可能になる。取扱説明書なども検索できれば、必要な情報を簡単に見つけることができる。

紙を収納するファイルでは難しかった階層化が、電子化した後では簡単にできる。必要に応じてフォルダーの組み替えをするだけで、思いのままにファイルを整理することができる。

PDFファイルにはパスワードを設定することができる。個人情報が載っている書類には、パスワードでロックをかけておけば安心。

紙だと失くすと情報が漏れてしまう。しかしPDFであれば、ファイルが漏洩してもパスワードで情報の漏洩を防ぐことができる。

取扱説明書など、小さい文字が並ぶ読みにくい書類も多い。時には全く読めないこともあるかもしれない。しかし、電子化すれば拡大縮小も思いのまま。ルーペの出番がなくなる。

暗所で書類を見る場面は多くないが、片手にライトを持ちながら読むのは一苦労。スマホやタブレットで書類を入れておけば、片手で楽に読むことができる。

情報を共有することも簡単。メールに添付することもできるし、クラウドを経由することも可能。機器によってはワイヤレスで別の機器に送信することもできる。

電子化の方法は主に下の3つ。

一番大掛かりだが、一番精細に書類を電子化することができる。また一度に大量の紙を電子化できるので、量が多い場合にはスキャナーがあると便利。その反面、スキャナーを買って、置き場所を確保する必要がある。

スマホやタブレットのカメラを使用して、書類を電子化する。カメラの高解像化のため、かなり精細にスキャンすることができる。大量の書類をスキャンするのには向かないが、スキャナーが必要ない。

スマホが普及してからは、ちょっとしたメモ代わりに写真を撮る機会も多くなった。しかし、写真は書類のファイルとは形式が違うため、検索や線を引いたりなどの作業には向かない。あくまで簡易的なメモ扱い。

いくつかの点を電子化の前に気をつけておくことで、利点を最大限に享受するすることができる。

原本が必要かの判別を事前にする必要がある。原本が必要な書類は紙を処分できないが、バックアップとして電子化することをおすすめする。原本が必要ない書類に関しては、積極的に電子化しよう。

量によってはスキャナーが必要。少なければ、無料のスキャナーアプリをダウンロードするだけで十分。アプリであれば、お金もスキャナーの置き場所分のスペースも節約することができる。

可能であれば、電子化する前にある程度は管理方法を決めておきたい。管理方法が決まっていないと、スキャンしたデータが見当たらないなんてこともありうる。

OCR機能が付いているソフトウェアやアプリを事前に探そう。そして、スキャンしたらすぐにOCR機能を使って文字を埋め込むこと。文字を埋め込み忘れても、ファイルを見返すだけでは見分けがつかない。

私はOffice LensというMicrosoft社のアプリで、スキャンとOCRを行なっている。

書類の電子化をすることで収納スペースをシンプルにすることができる。その上、書類が見当たらないなんてことも少なくなる。必要な時に取り出しやすく、セキュリティー面でも安心。

書類の整理は面倒な作業だが、一度電子化してしまえば、紙よりも楽に管理できる。これを期に生活をペーパーレス化して、シンプルにしてみてはいかがだろうか。