Kinoppy:電子書籍リーダーの選び方

電子書籍のすすめにて、電子書籍の利点や欠点について書いた。今回は電子書籍に移行する決心がついた後、たくさんある電子書籍リーダーアプリの中でKinoppyを選んだ際の判断基準をまとめる。

電子書籍リーダーアプリの選択

電子書籍のすすめの中で紹介した利点に関しては、ほとんどのアプリで恩恵を受けられるはず。もし受けられないとしたら、その時点で、そのアプリの使用を止めるべき。

電子書籍リーダーアプリの選択に必要な判断基準は利点ではなくて、欠点をいかにして補うか。前回紹介した欠点は以下の4つだが、今回は端末ではなく、アプリの判断基準として最初の2つの欠点を補える選択をする必要がある。

  • 電子書籍は使用権の購入
  • 電子化されていない書籍も多い
  • 電子書籍を読む端末が高い
  • 端末のバッテリーに左右される

上記の欠点に対応する上で、私が電子書籍リーダーを選んだ際の条件(優先順位順)は以下の通り。

  1. 大手の会社がサービスを提供している
  2. 全ての本を一元的に管理ができる
  3. 本のカテゴリーやシリーズにまとめる本棚機能がある

上記の条件でアプリ(Kinoppy、楽天Kobo、Amazon Kindle、Sony Reader)を比較し、Kinoppyを最終的に選んだ。Kinoppyのおかげで、非常に快適な電子書籍ライフを過ごせている。

大手の会社のサービス

電子書籍の使用権に関する対策の一つとして、大手のサービスを選ぶ必要がある。単純に大手の方がサービスが停止される可能性が小さい。しかし絶対ということはないので、本を失う可能性があるということを理解した上で、電子書籍を購入しないといけない。

Kinoppyは紀伊国屋が提供しているアプリ。紀伊国屋の本屋としての実績からも、個人的には信用できると思っている。Kinoppy以外のアプリも楽天、Sony、Amazonといった大手なので、特にこの条件では優劣はつかなかった。

*楽天KoboはDRM(digital rights management)にAdobe DRMを使用しているため、楽天Koboの他にAdobe Digital Editions (ADE) というアプリでも読むことができる。事前にKoboから購入した本のデータをダウンロードしてADEに取り込んでおけば、楽天とAdobeが両方ともサービスを停止しない限り、電子書籍を読み続けることができる。一社のサービスのみに頼るのが不安だという人は、楽天Koboを使用することで他のサービスよりも安心して電子書籍に移行することができる。

本の一元管理

電子書籍リーダーアプリが複数あり、私も最初は複数のアプリを使用していた。しかし、電子書籍が(使用権の関係上)複数のアプリ内に点在していることを不便に感じ、一つのアプリ内ですべての本を管理したいと思うようになった。

単純に1つのサービスに絞って本を購入すれば、1つのアプリ内で全てが完結する。しかし、電子化されていない本もたくさんある。その場合は、紙の本をスキャンした上でアプリ内に保存することになる。アプリに購入した電子書籍以外のデータも取り込める機能が必要。

今回比較した4つのアプリともデータの取り込みは可能なので、優劣は無し。強いて言えば、KinoppyはDropboxからも取り込めるので、データの移動が簡単。

本棚機能

この基準がKinoppyを選んだ理由。Kinoppyはカテゴリーごとの本棚に加えて、各本棚に棚を追加することができる。漫画などはシリーズ物ごとに棚を作成して管理している。本棚に関しては、個人の好みの問題なので、いくつかのアプリを実際に試してみることをお勧めする。

まとめ

iPad miniのみで読む前提の場合は、各アプリの性能に関しては、ほとんど差が無いように感じた。しかし、複数の端末間で同期させて読みたい人は、対応する端末が違ったりするので要確認(Sony Readerのパソコン用アプリはないので、ブラウザーで読む等)。

一番の違いは、本の管理方法やページをめくる際の表示効果等の個人の感覚に影響するところ。本を探して読む際に、一番ストレスの無いアプリを選ぶのが正解。

本の管理ではKinoppyが最も優れていると思うし、実際私が理想とする方法で整理ができる。どの電子書籍リーダーアプリか決めていない方は、Kinoppyを試してみることをおすすめする!