キャリア選択:夢が叶ったら幸せ?

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夢の職業に就く方法で私が夢を実現するためにとった方法について書いた。事前に適切な目標と計画を立てれば、ライバルより有利に進めることができる。

今回は「その夢や目標は正しいの?」ということについて考えてもらいたい。どんなに適切な計画を立てて実践しても、最初に決めたゴールが間違っていたら、無駄な努力になってしまう。もちろん自分の興味に沿ったキャリアを目指すのは素晴らしいことだし、楽しいもの。しかし、一度冷静になって「本当にこの職業につけば、自分の望む人生を得られるのか?」ということを考えてほしい。

仕事とは?

仕事をするということはどういうことだろう?家族を養うためにお金を稼ぐこと?社会に貢献すること?または、仕事で認められることから得られる自己肯定感かもしれない。お金は生活するために必要だし、自分の存在意義を感じられる社会貢献や自己肯定感も大切。

「仕事とは人生の大半を共にするから職業選択は重要」というようなことを聞いたことがあると思う。もちろん重要なのは間違ってはいないが、「大半」ではない。少なくても私個人で言えば、人生の半分以上が仕事で占められている人生なんてごめんだ。

仕事の「大半」に似た表現で、「睡眠は人生の3分の1」という言葉もよく耳にする。そのため、布団やマットレス選びは大切だと。時間軸のみで考えれば、職選びの重要度は布団選びと同じかそれ以下ということになる。そう思えば、肩肘張らずにキャリア選択ができるかもしれない。

仕事は人生の一部

「最期を前にして、家族ともっと時間を過せばよかったと後悔する話を聞いたことがある。しかし、もっと仕事をしておけば良かったという話は聞いたことがない。」転職などの重要な場面で、いつも思い出す言葉。事実、私も仕事のことを後悔する人の話は聞いたことがない。(シンプリストやミニマリストの敬愛するスティーブ・ジョブス然り。)

仕事は重要だけど、結局は人生の一部でしかない。それを理解すると、職業を選ぶ時に「理想の人生とは?」という質問の答えを持っていることが、いかに大切かが分かると思う。例えば、「家族や友人との時間を大切にしたい」という理想を持っている場合、残業や休日出勤が当たり前の職業についてしまっては理想の人生への道は険しい。

私は監査の仕事をしていたが、冬は繁忙期で日が変わって帰宅することや休日出勤は当たり前だった。その仕事をしている時は、趣味のスノボーに行く機会はほとんどなかったし、家族で冬に遠出するなんてことはあり得なかった。監査でキャリアを始めたことへの後悔はないし、むしろ良かったと思っている。しかし、それはあくまでキャリアの最初の段階だけで、家庭を持ったら監査人としてでは私の理想の人生を叶えることはできないと思っている。逆に、一生独身でキャリアを積みたいという人には、仕事の拘束時間の長い専門職は、理想の環境なのかもしれない。

人生の優先順位

誰と何をしている時が幸せ?家族や友人と過ごしている時間?一人で趣味に没頭している時?または仕事に打ち込んでいる時?

私の場合は、「家庭を持って、子どもも欲しい」と思っていた。その上、子どもが高校に入るぐらいまでは片方の親が家にいて欲しいと思っている。そうすると、稼ぎがある程度は必要だし、仕事の拘束時間も短い方がいい。その結果、「監査でキャリアを始めてから、事業会社の経理に転職」という選択が一番いいと感じている。最終的にこの結論にたどり着く前に持っていた優先順位は下のとおり。

  1. 家族
  2. お金
  3. 趣味
  4. 仕事

個人的に仕事が嫌いなので、優先順位は一番下。家族を養うのに十分なお金を稼げさえすれば、仕事の時間は最小限にしたい。仕事以外での夢もあるし趣味もある。そのための時間も欲しい。

上の優先順位はあくまで私個人のものだが、キャリアを選ぶ時には、人生という広い視点で一歩下がって考える必要がある。また、優先順位はその時々で変わるものなので、定期的に自身の優先順位を確認しておきたい。

あくまで仕事は「理想の人生」を送るための手段であって、目的ではない。

まとめ

私自身、就活中に「理想の人生」について考えてはいたが、はっきりとした目標を持って情報収集していたかというと疑わしい。しかし、結果的には良い形でキャリアを始められたと思っている。

今ではテクノロジーの発達もあり、フリーランスという働き方の敷居も下がっている。いろんな働き方ができるので、仕事という手段をうまく使ってほしい。

キャリアについて悩んでいる時に、この記事が一助になればうれしい。